他人の咀嚼音が気になってつらい。家族やパートナーへの伝え方と心の守り方

家族やパートナーの食事の音が、どうしても気になってしまう。一緒に食事をするのがつらくて、でもそんなふうに感じる自分にも罪悪感がある。指摘したいけれど、どう伝えればいいか分からない。そんな悩みを抱えていませんか。私自身、身近な人の咀嚼音が気になって、食事の時間が憂うつになってしまった経験があります。人には言いづらい悩みだからこそ、ひとりで抱え込みやすいものです。
この記事では、他人の咀嚼音が気になってつらいときの、相手への伝え方と、自分の気持ちの守り方を、同じ目線でまとめていきます。自分自身の咀嚼音が気になる方は、クチャラーと言われて落ち込んだ。咀嚼音の原因と直し方もあわせて読んでみてください。
はじめにお伝えしておくと、私は専門家ではありません。同じ悩みに向き合ってきたひとりとして、調べたことと自分の経験を正直に共有します。音が気になってつらい気持ちが強く、日常生活に支障が出るほどの場合は、その状態に合った専門家に相談することも選択肢のひとつです。
他人の咀嚼音が気になるのは、わがままではない
まず知っておいてほしいのは、他人の食事の音が気になってつらいのは、あなたがわがままだからでも、心が狭いからでもない、ということです。特定の音が人一倍気になってしまうのは、めずらしいことではありません。気になってしまう自分を責める必要はありません。つらいと感じる気持ちを、まず自分で認めてあげることが、この悩みと向き合う出発点になります。
相手はほとんどの場合、自覚していない
咀嚼音を立てている本人は、ほとんどの場合、自分では気づいていません。自分の噛む音は骨を伝わって聞こえるため、まわりが感じているほど大きく聞こえないのです。つまり、相手はわざと音を立てているわけでも、あなたを困らせようとしているわけでもありません。この前提を知っておくと、相手に伝えるときも、必要以上に責める気持ちにならずにすみます。相手も気づいていないだけ、と考えると、少し気持ちがやわらぎます。
身近な人の食事の音がつらかったころ
私は、身近な人の咀嚼音が気になり出してから、一緒の食事がだんだん憂うつになっていきました。音のことばかり気になって、会話も楽しめない。でも、そんなふうに感じる自分がいやで、相手にも言い出せず、ひとりでもやもやしていました。あるとき思いきって、責めるのではなく、やさしく具体的に伝えてみたところ、相手は驚きながらも受け止めてくれました。伝えてよかったと思うと同時に、自分の心を守る工夫も大切だと気づきました。
相手にやさしく伝えるには
相手に伝えるときは、伝え方に少し気を配ると、関係を保ちながら改善につなげやすくなります。
責めずに、具体的に伝える
「マナーが悪い」と人格を否定するような言い方ではなく、「食べるときの音が少し気になることがあるんだ」と、具体的に、やわらかく伝えるのがおすすめです。相手も気づいていないだけ、という前提で話すと、角が立ちにくくなります。
タイミングを選ぶ
食事の最中に指摘すると、相手も気まずくなりがちです。食事が終わって落ち着いたときなど、お互いに余裕のあるタイミングで伝えると、受け止めてもらいやすくなります。
改善の方法も一緒に伝える
もし相手が直したいと思ってくれたら、口を閉じて噛むことや、口周りの体操が役立つことを一緒に伝えると、前向きに取り組みやすくなります。口の体操については、公的な情報として日本歯科医師会が分かりやすく紹介しています(日本歯科医師会 オーラルフレイル対策のための口腔体操)。具体的な直し方は、クチャラーの直し方を徹底解説。食べ方の工夫と口周りのトレーニングもあわせて共有するとよいでしょう。
自分の気持ちを守る工夫
相手に伝えても、すぐに完全には直らないこともあります。長年の癖は、少しずつ変わっていくものだからです。だからこそ、自分の気持ちを守る工夫も大切です。食事のときに音楽や環境音を流す、テレビをつける、少し席の位置を工夫するなど、音が気になりにくい環境をつくるのもひとつの方法です。また、気になってしまう自分を責めず、つらいときは無理をしないことも大切です。相手を変えることだけに期待するのではなく、自分の受け止め方や環境も少し調整することで、食事の時間がぐっと楽になります。
職場や外食など、伝えにくい相手のとき
家族やパートナーなら、まだ伝えやすいかもしれません。でも、職場の人や、外食でたまたま近くにいた人など、伝えにくい相手の咀嚼音が気になることもあります。そんなときは、相手を変えようとするより、自分が音を気にしにくくする工夫に切り替えるのが現実的です。
たとえば、少し席を移動できるなら距離をとる、環境音のある席を選ぶ、イヤホンで音楽を流せる場面なら流す、といった方法があります。どうしても関係の近い相手で、長く続くようなら、信頼できる人を介してやわらかく伝えてもらう、という選択肢もあります。大切なのは、気になってしまう自分を責めないことです。特定の音がつらいのは自然なことで、無理にがまんし続ける必要はありません。自分が少しでも楽に過ごせる工夫を、いくつか持っておくと安心です。私も、気になる場面では環境音を活用するようにしてから、外食のときの気疲れがずいぶん減りました。
よくある質問
他人の咀嚼音が気になるのは異常ですか
特定の音が人一倍気になってしまうのは、めずらしいことではありません。自分を責める必要はありません。つらさが強く続く場合は、その状態に合った専門家に相談するのもひとつの方法です。
どう伝えれば角が立ちませんか
責めずに、具体的に、やわらかく伝えるのがおすすめです。相手も気づいていないだけ、という前提で、落ち着いたタイミングに伝えると受け止めてもらいやすくなります。
伝えても直らないときはどうすればいいですか
長年の癖はすぐには変わりません。相手に期待しすぎず、自分が音を気にしにくい環境をつくる工夫も取り入れると、気持ちが楽になります。
自分がつらすぎるときはどうすればいいですか
音がつらくて日常生活に支障が出るほどの場合は、無理をせず、その状態に合った専門家に相談することも考えてみてください。
まとめ
他人の咀嚼音が気になってつらいのは、わがままではありません。相手はほとんどの場合、自覚していないので、責めずに、具体的に、やわらかく伝えるのがおすすめです。相手が直したいと思ったら、口を閉じて噛む工夫や口周りの体操を一緒に伝えるとよいでしょう。あわせて、音が気になりにくい環境をつくるなど、自分の気持ちを守る工夫も大切です。身近な人の食事の音に悩んでいた過去の自分に伝えたいのは、あなたのつらさは自然なもので、工夫で楽にしていけるよ、ということです。あせらず、自分も相手も大切にしていきましょう。


