クチャラーの直し方を徹底解説。食べ方の工夫と口周りのトレーニング

食事のときの音を指摘されてから、食べることが楽しめなくなってしまった。直したいのに、夢中になるとつい忘れてしまう。どうすれば咀嚼音を出さずに食べられるのか、具体的なやり方が知りたい。そんなふうに感じていませんか。私自身、クチャラーだと気づいてから、直し方を求めていろいろ試してきました。うまくいかずに落ち込むこともありましたが、続けるうちに少しずつ変わっていきました。この記事では、咀嚼音を直すための具体的な食べ方と、口周りを鍛えるトレーニング、そして続けるためのコツまで、私が実際にやってきたことを含めてくわしくまとめていきます。
咀嚼音そのものの原因や基本的な考え方については、クチャラーと言われて落ち込んだ。咀嚼音の原因と直し方、私が意識して変えたことにまとめているので、まずはそちらを読んでからこの記事に進むと、より分かりやすいと思います。ここでは、直し方をもう一歩ふみこんで、具体的に解説していきます。
はじめにお伝えしておくと、私は歯科の専門家ではありません。同じ悩みに向き合ってきたひとりとして、調べたことと自分の経験を正直に共有します。歯並びや噛み合わせが関わっていそうな場合は、最後に書いた通り歯科で相談してみてください。
クチャラーが自分で気づきにくい理由
直し方の前に、まず知っておいてほしいことがあります。それは、自分の咀嚼音は本人にはとても気づきにくい、ということです。自分の噛む音は、空気を伝わってくる音だけでなく、骨を伝わって直接耳に届く音も混ざって聞こえます。そのため、まわりの人が感じているほど、自分では大きく聞こえません。指摘されて初めて気づく人がとても多いのは、このためです。
これは裏を返せば、あなたが特別だらしないわけでも、わざと音を立てているわけでもない、ということです。ただ、自分では気づけない仕組みになっているだけなのです。だからこそ、直していくためには、まず自分の食べ方を客観的に知ることから始めるのが近道になります。気づけたいまが、変わっていく出発点です。私も、指摘されたときはショックでしたが、気づけたことを前向きにとらえるようにしてから、少しずつ取り組めるようになりました。
咀嚼音が出る仕組みをくわしく
咀嚼音は、口が開いた状態で噛むことで、口の中の音が外に漏れて出ます。口をしっかり閉じて噛んでいれば、音は外にはあまり漏れません。つまり、咀嚼音を抑える大きなポイントは、噛んでいるあいだ口を閉じていられるかどうか、ということになります。
ところが、口を閉じて噛むというのは、当たり前のようでいて、いくつかの条件がそろわないと難しいことがあります。口を閉じておく筋肉の力が必要ですし、鼻で呼吸できていることも必要です。さらに、一口の量や噛み方といった食べ方の癖も関わってきます。これらのどこかにつまずきがあると、無意識のうちに口が開いて、音が漏れてしまうのです。だから、直し方も、ひとつのことだけでなく、いくつかの角度から取り組んでいくと効果を感じやすくなります。
タイプ別に見る、音が出る原因
咀嚼音が出る背景は人によって違います。自分がどのタイプに近いかを知ると、どこを重点的に直せばよいかが見えてきます。
口が閉じにくいタイプ
歯並びや噛み合わせの影響で、噛むときに唇が自然と開いてしまうタイプです。前歯が出ている、上下の歯がうまく噛み合わない、といった場合、口を閉じたまま噛むのが難しく、音が漏れやすくなります。この場合は、自分の努力だけでは直しにくい部分もあるので、歯並びが関わっていそうなら歯科で相談してみるのもひとつの方法です。
口周りの筋力が弱いタイプ
口を閉じておくための筋肉の力が弱いと、食べているあいだに口がゆるんで開きやすくなります。やわらかいものばかり食べる生活や、あまり噛まない習慣が続くと、この筋力は落ちやすくなります。このタイプは、後で紹介するトレーニングが効果を感じやすい部分です。
口呼吸タイプ
鼻が詰まっていて口呼吸になっていると、食べるときも口が開きやすくなります。口呼吸そのものへの対策が、咀嚼音の改善にもつながります。気づくと口が開いている人は、気づくと口が開いている。口呼吸の原因と鼻呼吸に変えるためにしたこともあわせて読んでみてください。
食べ方の癖タイプ
一口でたくさん頬張る、奥歯ではなく前歯で噛む、舌を出しながら食べ物を迎えにいく、早食いをする、といった癖も、口が開いて音が出やすくなる原因です。長年の習慣になっていることが多く、無意識にやってしまっているので、意識して変えていくことで改善が期待できます。
今日から変えられる、食べ方の基本
ここからは、具体的な直し方です。まずは、道具もいらず、今日の食事からできる食べ方の基本を紹介します。
口を閉じて、鼻で呼吸しながら噛む
いちばんの基本は、噛んでいるあいだは口を閉じて、鼻で呼吸することです。口を閉じていれば、音は外に漏れにくくなります。最初は意識しないと忘れてしまいますが、食事のたびに思い出すようにしていると、少しずつ自然にできるようになっていきます。私は、食事の最初のひと口を口を閉じて噛むことから始めて、だんだん最後まで続けられるようにしていきました。
一口の量を小さくする
一口の量が多いと、口を閉じたまま噛むのが難しくなります。いつもより少なめに口に運ぶだけで、口を閉じて噛みやすくなり、音も出にくくなります。大きな食べ物は、あらかじめ小さめに切っておくのもおすすめです。
奥歯でゆっくりすり潰すように噛む
前歯でガリガリ噛むより、奥歯でゆっくりすり潰すように噛むと、音が出にくくなります。早食いの癖がある人は、いつもより少しゆっくり噛むことを意識するだけでも変わります。ゆっくり噛むことは、消化にもよく、食べすぎを防ぐことにもつながります。
ときどき箸を置く
一口ごとに箸を置くようにすると、自然と食べるペースが落ち着き、口を閉じて噛む余裕が生まれます。私はこの「箸を置く」習慣を取り入れてから、あわてて次々に頬張ることがなくなり、食べ方がずいぶん落ち着きました。会話を楽しみながら、ゆっくり食べることを意識してみてください。
口周りを鍛えるトレーニング
口を閉じて噛むためには、口周りや舌の筋力も助けになります。毎日少しずつ続けられる、簡単なトレーニングを紹介します。無理のない範囲で、痛気持ちいいくらいを目安に行ってください。
あいうべ体操
口を「あー」「いー」「うー」と大きく動かし、最後に舌を「べー」と出す体操です。口周りや舌の筋肉を大きく動かすことで、口を閉じておく力を育てられます。テレビを見ながらでもできるので、習慣にしやすいのが利点です。声は出しても出さなくてもかまいません。
口を閉じる力を育てる運動
唇をしっかり閉じて、ほほをふくらませたり、すぼめたりする運動も、口周りの筋肉を鍛えるのに役立ちます。水を口に含んでブクブクとうがいをするのも、手軽にできる筋トレになります。こうした口周りの体操については、公的な情報として日本歯科医師会が分かりやすく紹介しています(日本歯科医師会 オーラルフレイル対策のための口腔体操)。口の体操は、噛む・飲み込む・話すといった口の働き全体にもよい影響があります。
舌の位置を意識する
ふだん、舌の先が上の前歯の裏の少し後ろあたりに軽く触れているのが、落ち着いた舌の位置とされています。舌が下がっていると口も開きやすくなるので、舌の位置を意識することも、口を閉じる助けになります。話すときに唾が飛びやすい人にも共通するポイントなので、話すと唾が飛ぶのが気になる。原因と今すぐできる対策もあわせて読んでみてください。
自分の食べ方に気づくための工夫
自分の咀嚼音は自覚しづらいので、客観的に確かめる工夫を取り入れると、直しやすくなります。ときどき、自分が食べている様子をスマホで録音したり、動画で撮ってみたりすると、思っていた以上に気づきがあります。最初は自分の音を聞くのに勇気がいりますが、現状を知ることが、いちばんの近道でした。鏡の前で食べてみて、噛むときに口が開いていないかを確かめるのも、手軽にできる方法です。信頼できる家族に、正直にチェックをお願いするのもよいでしょう。
続けるためのコツ
咀嚼音の改善は、一度にすべてを完璧にしようとすると、食事が窮屈になって長続きしません。私も最初のころは、音を立てないことばかりに気をとられて、ガチガチに緊張しながら食べていました。これでは食事が楽しくなくなってしまいます。
大切なのは、ひとつずつ身につけていくことです。まずは口を閉じて噛むことだけを意識して、それが自然にできるようになったら、次に一口の量を減らす、その次にトレーニングを足す、というように、順番に取り組んでいくのがおすすめです。あせらず、ひとつの習慣が定着してから次に進むほうが、結局は早く、そして無理なく変わっていきます。うまくいかない日があっても、自分を責めないでください。長年の癖は、少しずつ変わっていくものです。
周りの人と、どう向き合うか
この悩みは、周りの人との関わりも大きく関わってきます。もしあなたが誰かの咀嚼音が気になっている側なら、伝え方に少し気を配ってみてください。本人はほとんどの場合、自覚していません。責めるように言うのではなく、相手も気づいていないだけ、という前提で、やさしく具体的に伝えると、角が立ちにくくなります。
逆に、指摘されて落ち込んでいる側なら、その気持ちはとてもよく分かります。私もそうでした。でも、指摘してくれたということは、あなたに直すきっかけをくれたということでもあります。気づけたいまから、少しずつ変えていけます。ひとりで抱え込まず、前を向いて取り組んでいきましょう。
歯並びが背景にあるときは
食べ方を意識し、トレーニングを続けても、どうしても口が開いてしまう、音が抑えられないという場合は、歯並びや噛み合わせが背景にあることもあります。その場合は自分の努力だけでは限界があるので、歯科で相談してみると、原因がはっきりして対策の幅が広がります。歯並びそのものの悩みについては、歯並びがコンプレックスで笑えない。原因と悩みとの向き合い方もあわせて読んでみてください。原因を知ることで、自分に合ったやり方が見つかりやすくなります。
よくある質問
咀嚼音はどれくらいで直りますか
長年の癖が関わっていることが多いので、すぐにゼロにはなりにくいです。ただ、口を閉じて食べることを意識し続けると、少しずつ確実に変わっていきます。あせらず続けることが大切です。
トレーニングは毎日やったほうがいいですか
口周りのトレーニングは、毎日少しずつ続けることで効果を感じやすくなります。テレビを見ながらなど、生活の中に組み込むと続けやすいです。
自分が音を立てているか確かめる方法はありますか
自分の食べている様子を録音したり動画で撮ったりするのが分かりやすい方法です。自覚しづらい悩みなので、客観的に確かめることが第一歩になります。
歯並びが原因のときはトレーニングだけでは難しいですか
歯並びや噛み合わせが関わっている場合は、食べ方の工夫やトレーニングだけでは難しいこともあります。気になるときは歯科で相談すると、原因と対策がはっきりします。
家族の咀嚼音が気になるときはどう伝えればいいですか
本人は自覚していないことがほとんどなので、責めるのではなく、やさしく具体的に伝えるのがおすすめです。相手も気づいていないだけ、という前提で話すと角が立ちにくくなります。
まとめ
咀嚼音を直すには、口を閉じて鼻で呼吸しながら、一口を小さく、奥歯でゆっくり噛むことが基本です。あわせて、あいうべ体操などで口周りの筋力を育てると、口を閉じて噛みやすくなります。自分の食べ方を録音などで客観的に知り、ひとつずつ習慣にしていくのが、無理なく続けるコツです。意識してもうまくいかないときは、歯並びが背景にあることもあるので、歯科に相談してみてください。指摘されて落ち込んだ過去の自分に伝えたいのは、気づけたいまから、必ず変えていけるよ、ということです。あせらず、ひとつずつ続けていきましょう。


