唾が飛ぶのを抑える話し方とトレーニング。滑舌をよくする練習も

唾が飛ぶのを抑える話し方とトレーニング。滑舌をよくする練習も

人と話しているとき、唾が飛んでいないか気になって、思いきり話せない。相手の反応が気になって、口を小さくしたり距離をとったりしてしまう。どうすれば唾を飛ばさずに話せるのか、具体的なやり方が知りたい。そんなふうに感じていませんか。私自身、会話中に唾が飛んでいるかもしれないと気づいてから、話すこと自体が苦手になった時期がありました。でも、話し方の工夫と口周りのトレーニングを続けるうちに、少しずつ気にせず話せるようになっていきました。この記事では、唾が飛ぶのを抑えるための話し方の工夫と、口周り・舌のトレーニング、滑舌をよくする練習まで、私が実際にやってきたことを含めてくわしくまとめていきます。

唾が飛ぶことそのものの原因や基本的な対策については、話すと唾が飛ぶのが気になる。原因と今すぐできる対策、私が試して変わったことにまとめているので、まずはそちらを読んでからこの記事に進むと、より分かりやすいと思います。ここでは、対策をもう一歩ふみこんで、トレーニングまで具体的に解説していきます。

はじめにお伝えしておくと、私は歯科や言語の専門家ではありません。同じ悩みに向き合ってきたひとりとして、調べたことと自分の経験を正直に共有します。歯並びが関わっていそうな場合は、最後に書いた通り歯科で相談してみてください。

なぜ話すと唾が飛ぶのか、仕組みをくわしく

話すときは、舌やほお、あご、唇などをタイミングよく連動させて動かしています。この動きがスムーズにいかなかったり、口の中の唾液がうまくコントロールできなかったりすると、発音のときに空気と一緒に唾液が飛び出してしまいます。とくに、サ行やタ行のように、舌を前歯に近づけて息を出す音のときに、唾は飛びやすくなります。

また、口の中に唾液がたまった状態で勢いよく話し始めると、その唾液が飛びやすくなります。早口で話すと、飲み込むタイミングがないまま次々に言葉を出すことになり、さらに飛びやすくなります。つまり、唾が飛ぶのは、口の動きと、唾液の量やタイミング、話すスピードなどが関わって起きているのです。だから、対策も、話し方の工夫と、口周りを整えるトレーニングの両方から取り組むと、効果を感じやすくなります。

唾が飛びやすい人のタイプ

唾が飛ぶ背景は人によって違います。自分がどのタイプに近いかを知ると、どこを重点的に整えればよいかが見えてきます。

舌や口周りの筋力が低下しているタイプ

舌やほお、あごの筋力が落ちていると、話すときの動きがスムーズにいかず、唾液をうまくコントロールできずに飛ばしてしまうことがあります。やわらかいものばかり食べていたり、あまり話す機会が少なかったりすると、この筋力は落ちやすくなります。このタイプは、後で紹介するトレーニングが効果を感じやすい部分です。

歯並びや噛み合わせが関わるタイプ

前歯がうまく噛み合わない状態だと、発音するときに前歯のすき間から空気が漏れやすくなります。とくに、上下の前歯が噛み合わない状態では、息と一緒に唾液が飛び出しやすくなります。サ行が言いにくい、空気が抜ける感じがする、という人は、歯並びが関わっていることもあります。

早口・唾をためて話すタイプ

早口で勢いよく話したり、唾液が口にたまった状態のまま話し始めたりする癖があると、唾が飛びやすくなります。これは癖の部分が大きいので、意識して変えていける部分でもあります。緊張すると早口になる人は、とくに気をつけたいポイントです。

口の乾燥とのバランスが崩れているタイプ

口が乾いていると、かえって唾液がねばついて飛びやすくなることもあります。乾きすぎても、たまりすぎても飛びやすくなるので、口の中を適度にうるおしておくことも大切です。

今すぐできる話し方の工夫

ここからは、具体的な対策です。まずは、道具もいらず、今日の会話からできる話し方の工夫を紹介します。

話す前に唾を飲み込む

いちばん手軽で効果を感じやすいのが、話し始める前に一度しっかり唾を飲み込んでおくことです。口の中の唾液が少ない状態で話せば、飛びにくくなります。会話の合間にも、さりげなく唾を飲み込む習慣をつけると、飛ぶのを防ぎやすくなります。私はこれだけでも、人前で話すときの不安がかなり減りました。

ゆっくり、区切って話す

早口にならないよう、落ち着いてゆっくり話すことを意識すると、唾は飛びにくくなります。ひと息で一気に話すのではなく、適度に区切って、間をとりながら話すと、飲み込むタイミングもつくれます。ゆっくり話すことは、相手にとっても聞き取りやすく、落ち着いた印象を与えることにもつながります。

距離や角度に少し気を配る

相手との距離が近いほど気になるものですが、不自然に顔を背けると、かえってぎこちなくなってしまいます。それよりも、ゆっくり落ち着いて話すことに意識を向けたほうが、自然な印象のまま唾も飛びにくくなります。どうしても近い距離で話すときは、正面から至近距離で強く話しすぎないよう、少しだけ意識するくらいで十分です。

口周り・舌のトレーニング

唾が飛ぶのを根本から整えるには、口周りや舌の筋力を育てるトレーニングが役立ちます。毎日少しずつ続けられるものを紹介します。無理のない範囲で行ってください。

イーウー運動

口角を左右に大きく引く「イー」と、唇を前に突き出す「ウー」をくり返す運動です。口周りや舌の運動範囲を広げ、筋力を育てるのに役立ちます。鏡を見ながら、大きくはっきり動かすのがポイントです。

ブクブクうがい

水を口に含んで、ほおをふくらませたりすぼめたりするブクブクうがいも、手軽に続けられる筋トレになります。ほおや口周りの筋肉を使うので、話すときの動きの安定につながります。

舌の位置と動きを整える

舌の位置が安定していないと、話すときの動きがスムーズにいきません。ふだん、舌の先が上の前歯の裏の少し後ろあたりに軽く触れているのが、落ち着いた舌の位置とされています。舌を上下左右に動かす運動や、口のまわりをぐるりとなぞる運動で、舌の動きをなめらかに保つことも役立ちます。

早口言葉やパタカラ体操

「パ」「タ」「カ」「ラ」をはっきり発音するパタカラ体操や、早口言葉の練習は、口や舌をしっかり動かす練習になり、滑舌を整えるのにも役立ちます。こうした口の体操については、公的な情報として日本歯科医師会が分かりやすく紹介しています(日本歯科医師会 オーラルフレイル対策のための口腔体操)。楽しみながら続けられるのも、この練習のよいところです。

滑舌をよくする練習

唾が飛ぶ悩みと、滑舌の悩みは、口や舌の動きという点で共通しています。滑舌をよくする練習は、唾が飛ぶのを抑えることにもつながります。ゆっくり、口を大きく動かして、一つ一つの音をはっきり発音する練習を、毎日少しずつ続けてみてください。最初はゆっくりでよいので、正確に発音することを大切にします。慣れてきたら、少しずつスピードを上げていきます。声に出して本を読むのも、よい練習になります。私は、通勤中に頭の中で早口言葉を唱えたり、家でひとりのときに音読をしたりして、無理なく続けていました。

場面別の工夫

唾が飛ぶ悩みは、場面によって気になり方が変わります。シーンごとに少し意識するだけで、安心して人と向き合えるようになります。会議やプレゼンのときは、緊張して早口になりがちなので、話し始める前に唾を飲み込み、最初のひと言をゆっくり始めることを意識します。オンラインの会話では、相手に唾が届かないぶん、ゆっくり話す練習の場として活用するのもおすすめです。マスクをしている場面では唾が飛びにくく感じますが、口の中が蒸れて乾きやすくなることもあるので、こまめな水分補給で口の中を適度にうるおしておくと安心です。

やってしまいがちなこと

唾が飛ぶのを気にするあまり、口を手で隠したり、声を小さくしたり、人と距離をとったりしてしまう人は多いです。私もそうでした。でも、こうした対応は一時しのぎにしかならず、声がこもって伝わりにくくなったり、よそよそしい印象を与えてしまったりと、別の悩みを生んでしまいます。本当に楽になるのは、隠すことではなく、唾を飲み込んでからゆっくり話すといった根本的な工夫を続けることでした。隠すことに使っていたエネルギーを、落ち着いて話すことに向けるようになってから、人と話すのがずいぶん楽になりました。

口の乾燥とのつきあい方

口の乾きも、唾が飛ぶ悩みに関わってきます。乾いていると唾液がねばついて飛びやすくなることがあるので、こまめな水分補給で口の中を適度にうるおしておくことも大切です。口の乾きが気になる人は、口のネバつきと乾きが気になる。ドライマウスの原因とセルフケアもあわせて読んでみてください。また、口元の動かし方という点では、食事のときの口の使い方とも共通するので、クチャラーと言われて落ち込んだ。咀嚼音の原因と直し方で紹介している口周りのトレーニングも役に立ちます。

歯並びが背景にあるときは

話し方を工夫し、トレーニングを続けても、どうしても唾が飛んでしまう、発音のときに空気が抜ける感じが続くという場合は、歯並びや噛み合わせが背景にあることもあります。その場合は自分の努力だけでは難しいこともあるので、歯科で相談してみると、原因がはっきりして対策の幅が広がります。歯並びそのものの悩みについては、歯並びがコンプレックスで笑えない。原因と悩みとの向き合い方もあわせて読んでみてください。

自分の話し方を録音して確かめる

唾が飛んでいるかどうかは自分では気づきにくいので、話し方を客観的に確かめる工夫を取り入れると、対策の効果も分かりやすくなります。スマホで自分の話し方を録音したり、鏡の前で声を出して話してみたりすると、早口になっていないか、口をしっかり動かせているかに気づけます。とくに、サ行やタ行などの発音のときに、空気が抜ける感じや唾がたまる感じがないかを確かめてみてください。最初は自分の声を聞くのに少し勇気がいりますが、現状を知ることが、落ち着いて対策を進める第一歩になります。私も、録音してみて初めて自分が思った以上に早口だったと気づき、そこからゆっくり話すことを意識できるようになりました。オンライン会議の録画を見返すのも、自分の話し方を知るよい機会になります。少しずつでも、自分の変化を確かめられると、続ける励みになります。

よくある質問

すぐにできる対策はありますか

話し始める前に唾を飲み込むこと、ゆっくり落ち着いて話すこと。このふたつはすぐに試せて、効果を感じやすい対策です。

トレーニングはどれくらいで効果が出ますか

個人差がありますが、口周りや舌のトレーニングは毎日少しずつ続けることが大切です。すぐに変わらなくても、続けるうちに口の動きが安定してきます。

滑舌の練習は唾が飛ぶのにも効きますか

唾が飛ぶ悩みと滑舌は、口や舌の動きという点で共通しています。滑舌の練習は、唾が飛ぶのを抑えることにもつながります。

歯並びが原因のときはどうすればいいですか

発音時に空気が漏れる感じが続く場合は、歯並びが関わっていることもあります。気になるときは歯科で相談すると、原因と対策がはっきりします。

緊張すると余計に飛んでしまいます

緊張すると早口になり、唾がたまりやすくなります。話す前に一度深呼吸して唾を飲み込み、ゆっくり話し始めることを意識すると、和らぎやすくなります。

まとめ

話すと唾が飛ぶ悩みは、舌や口周りの筋力、歯並び、話し方の癖、口の乾燥などが関わっています。話す前に唾を飲み込む、ゆっくり区切って話すといった話し方の工夫に加えて、イーウー運動やパタカラ体操などで口周りと舌を整えると、少しずつ和らげていけます。滑舌の練習も、唾が飛ぶのを抑えることにつながります。それでも気になるときは、歯並びが背景にあることもあるので、歯科に相談してみてください。相手の反応で気づいて落ち込んだ過去の自分に伝えたいのは、これは工夫とトレーニングで変えていける悩みだよ、ということです。あせらず、できることから続けていきましょう。

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