唾液を増やす方法を徹底解説。働き・減る原因・食事とマッサージと習慣

口が乾いてネバつく、口臭が気になる、食べ物が飲み込みにくい。こうした口の悩みの多くに、実は唾液が深く関わっていることをご存じでしょうか。唾液は、ただの水分ではなく、口の中の健康を支える大切な働きをしています。私自身、口の乾きや口臭に悩んでいたとき、唾液を増やすことを意識するようになってから、いくつもの悩みが同時に和らいでいったという経験があります。
この記事では、唾液の大切な働きと、唾液が減る原因、そして唾液を増やすための具体的な方法を、食事、マッサージ、習慣の三つの角度から、できるだけくわしくまとめていきます。口の乾きそのものの対策については、口のネバつきと乾きが気になる。ドライマウスの原因とセルフケアにまとめていますので、あわせて読んでみてください。
はじめにお伝えしておきますと、私は歯科や医療の専門家ではありません。同じ悩みに向き合ってきたひとりとして、調べたことと自分の経験を正直に共有します。口の乾きが強く続く場合は、薬の影響や体の要因のこともあるので、歯科などで相談してください。口の乾燥については、公的な情報として日本歯科医師会の相談ページ(日本歯科医師会 お口のなんでも相談「口腔乾燥」)も参考になります。
唾液の大切な働き
まず、唾液がどれほど大切な働きをしているかを知っておきましょう。唾液の働きを知ると、唾液を増やすことがいかに役立つかが見えてきます。
口の中を洗い流す
唾液には、食べかすや汚れを洗い流して、口の中を清潔に保つ働きがあります。唾液がしっかり出ていると、口の中の汚れがたまりにくくなります。
細菌の増えすぎを抑える
唾液には、口の中の細菌が増えすぎないように抑える働きもあります。唾液が減ると細菌が増えやすくなり、口臭やむし歯、歯ぐきのトラブルにつながりやすくなります。
消化や飲み込みを助ける
唾液は、食べ物をやわらかくして、飲み込みやすくする働きもしています。よく噛んで唾液と混ぜることで、消化も助けられます。
口臭を防ぐ
唾液が口の中を洗い流し、細菌を抑えることは、そのまま口臭の予防につながります。口臭が気になる人にとって、唾液を増やすことは大きな助けになります。口臭対策については、口臭が気になって人に近づけない。原因と自分でできる対策もあわせて読んでみてください。
唾液が減るとどうなるか
唾液が減ると、これらの大切な働きが弱まります。その結果、口の中が乾いてネバついたり、口臭が出やすくなったり、舌が白くなりやすくなったり、食べ物が飲み込みにくくなったりします。舌の白さが気になる人は、舌の白い汚れ(舌苔)が気になる。原因とやさしい取り方もあわせて読んでみてください。
つまり、口の乾き、口臭、舌の汚れといった悩みは、唾液の減少という共通の背景でつながっていることが多いのです。だからこそ、唾液を増やすことは、これらの悩みをまとめて和らげる力を持っています。
唾液が減る主な原因
唾液を増やす前に、なぜ唾液が減ってしまうのか、その原因を知っておきましょう。自分にあてはまるものを見つけると、対策がしやすくなります。
口呼吸と乾燥
口で呼吸する癖があると、口の中が乾きやすくなり、唾液の働きも落ちます。気づくと口が開いている人は、気づくと口が開いている。口呼吸の原因と鼻呼吸に変えるためにしたこともあわせて読んでみてください。
緊張やストレス
緊張やストレスを感じると、自律神経の働きで唾液が出にくくなります。大事な場面で口が乾くのは、この反応によるものです。
水分不足や、カフェイン、お酒、たばこ
水分が足りないと、当然ながら唾液も作られにくくなります。コーヒーやお酒には体の水分を出してしまう働きがあり、たばこも唾液の分泌を抑える方向に働きます。
加齢や薬、よく噛まない食事
年齢を重ねると唾液を作る力が少しずつ落ちることがあります。一部の薬にも唾液を減らす働きがあるものがあります。また、やわらかいものばかりであまり噛まない食事も、唾液が出にくくなる要因です。
唾液が減って困っていたころ
私は、口の乾きと口臭、朝の舌の白さに、それぞれ別々に悩んでいました。あれこれ対策を試しても、なかなかまとめて良くなりませんでした。あるとき、これらの悩みの背景に唾液の減少があると知って、唾液を増やすことに的をしぼって取り組むようにしました。すると、ばらばらだった悩みが、少しずつまとめて和らいでいったのです。原因の根っこにアプローチすることの大切さを、身をもって感じました。
唾液を増やす方法(食事編)
ここからは、具体的に唾液を増やす方法を紹介します。まずは、毎日の食事のなかでできることです。
よく噛んで食べる
唾液は、噛むことで出てきます。一口ごとにしっかり噛む回数を増やすと、唾液がたくさん出ます。ふだん早食い気味の人は、意識してゆっくりよく噛むだけで、唾液の量が変わってきます。
歯ごたえのある食材を取り入れる
やわらかいものばかりでなく、少し歯ごたえのある食材を取り入れると、自然と噛む回数が増えて、唾液が出やすくなります。よく噛む習慣は、唾液を増やすうえでとても大切です。
酸味のある食べ物
梅干しやレモン、お酢を使ったものなど、酸味のある食べ物を思い浮かべると、それだけで唾液が出てくることがあります。酸味は唾液の分泌を促してくれます。ただし、酸味の強いものは歯にとっては刺激になることもあるので、とりすぎには気をつけましょう。
唾液を増やす方法(マッサージ編)
唾液を作る場所を、外からやさしくマッサージすることでも、唾液を出しやすくできます。すきま時間にできるので、習慣にしやすい方法です。唾液腺のマッサージについては、公的な情報として日本歯科医師会が分かりやすく紹介しています(日本歯科医師会 オーラルフレイル対策のための口腔体操)。
耳の下のあたり
耳の少し前、上の奥歯のあたりに指をあてて、円を描くようにやさしくマッサージします。ここには大きな唾液腺があります。
あごの内側
あごのラインの内側のやわらかい部分を、指で順に押していきます。ここも唾液が作られる場所です。
あごの下の中央
あごの中央あたりのやわらかい部分に、両手の親指をそろえてあてて、上に向かってゆっくり押し上げます。強く押しすぎないことが大切です。
唾液を増やす方法(習慣編)
毎日の習慣のなかにも、唾液を増やす工夫を取り入れられます。
こまめに水分をとる
一気に飲むより、少しずつこまめに水を口に含むほうが、口の中のうるおいを保ちやすくなります。唾液の材料になる水分を、しっかりとっておきましょう。
鼻呼吸を意識する
口呼吸を減らして鼻で呼吸することで、口の乾燥を防げます。口が乾かなければ、唾液の働きも保たれます。
ガムを噛む
ガムを噛むと、噛む刺激で唾液が出てきます。むし歯のリスクを抑えるためにも、砂糖入りではなくキシリトール入りのものがおすすめです。手軽に唾液を出せる方法です。
リラックスする時間と、しっかりした睡眠
緊張やストレスは唾液を減らすので、深呼吸や軽い運動、しっかり眠ることなど、心と体をゆるめる時間をつくることも、唾液のためになります。
唾液が増えると得られること
唾液を増やす習慣を続けると、口の乾きが和らぐだけでなく、口臭が気になりにくくなったり、舌の汚れがたまりにくくなったり、食べ物が飲み込みやすくなったりと、いくつもの良い変化を感じられることがあります。ひとつの取り組みで、複数の悩みにアプローチできるのが、唾液を増やすことのうれしいところです。私も、唾液を意識するようになってから、口まわりの悩み全体が、以前より気にならなくなりました。
それでも口の乾きが続くときは
これらの方法を続けても、口の乾きが強く続く、食事や会話がしづらい、舌がヒリヒリするといった状態が続く場合は、背景に薬の影響や体の要因が隠れていることもあります。その場合は自分のケアだけでは限界があるので、歯科や医科で相談すると安心です。口の乾きをやわらげる保湿アイテムの選び方については、口の保湿ジェル・スプレーの選び方と使い方。唾液を出すケアもあわせてもあわせて読んでみてください。
時間帯や場面で変わる唾液の量
唾液の量は、一日のなかでも、場面によっても変わります。この変化を知っておくと、いつ口が乾きやすいかが分かり、対策のタイミングをつかみやすくなります。
まず、寝ているあいだは唾液の分泌が大きく減ります。そのため、朝起きたときは、いちばん口の中が乾いて、ネバつきや口臭を感じやすい時間帯です。朝は、起きてすぐの歯みがきや水分補給で、口の中をうるおすことが大切です。また、緊張しているときも、自律神経の働きで唾液が減ります。人前で話す前などに口が乾くのは、このためです。反対に、食事のときは、よく噛むことで唾液がしっかり出ます。こうした変化を知っておくと、乾きやすい場面の前に水を含んでおいたり、唾液腺をマッサージしておいたりと、先回りの対策ができるようになります。
唾液を増やす習慣を無理なく続けるコツ
唾液を増やす方法は、どれもむずかしいものではありませんが、続けてこそ効果を感じられます。無理なく続けるためのコツを紹介します。
いちばんのコツは、いくつかの方法を、いまの生活のなかに小さく組み込むことです。たとえば、食事のときはひと口ごとに噛む回数を少し増やす、テレビを見ながら唾液腺をマッサージする、デスクに水を置いてこまめに飲む、というように、ふだんの行動にくっつけてしまうと、続けやすくなります。どれかひとつを完璧にやろうとするより、いくつかをゆるく続けるほうが、結果的に長続きします。私も、気を張らずにできることから取り入れていくうちに、いつのまにか口の乾きが気になりにくくなっていました。あせらず、自分が続けやすいと感じる方法から始めてみてください。
唾液のためにやめたい癖
唾液を増やす方法を取り入れると同時に、唾液を減らしてしまう癖をやめることも大切です。よかれと思ってやっていることが、口を乾かしていることもあります。
まず、気づくと口がぽかんと開いている口呼吸は、口の中を乾かして唾液の働きを弱めます。日中、口が開いていないか意識してみてください。また、忙しいからと水分をとらずに過ごすことや、だらだらと長い時間をかけて飲食することも、口の中の環境を乱しがちです。喫煙や、お酒やコーヒーのとりすぎも、唾液を減らす方向に働きます。こうした癖を少しずつ見直すだけでも、唾液が出やすい状態に近づいていきます。増やす工夫と、減らす癖をやめること。この両方を意識すると、口の乾きはより和らげやすくなります。
よくある質問
唾液はどうすれば増えますか
よく噛んで食べること、唾液腺のマッサージ、こまめな水分補給、ガムを噛むこと、リラックスすることなどで、唾液は出やすくなります。いくつかを組み合わせるのがおすすめです。
唾液腺マッサージは効果がありますか
唾液を作る場所を刺激することで、唾液が出やすくなる助けになります。すきま時間にやさしく行うのがおすすめです。強く押しすぎないようにしてください。
唾液を増やすと口臭も良くなりますか
唾液は口の中を洗い流し、細菌を抑える働きがあるため、唾液を増やすことは口臭の予防につながります。口臭が気になる人にも役立ちます。
どれくらいで効果を感じられますか
個人差がありますが、よく噛む、水分をとる、マッサージするといった習慣を続けることで、少しずつ口の中の状態が変わっていきます。あせらず続けることが大切です。
まとめ
唾液は、口の中を洗い流し、細菌を抑え、消化を助け、口臭を防ぐという大切な働きをしています。口の乾き、口臭、舌の汚れといった悩みは、唾液の減少という共通の背景でつながっていることが多く、唾液を増やすことは、これらをまとめて和らげる力を持っています。よく噛んで食べる、唾液腺をマッサージする、こまめに水分をとる、鼻呼吸を意識する、リラックスするといった方法を、無理なく組み合わせて続けてみてください。それでも乾きが続くときは、歯科などで相談してください。悩みを別々に抱えていた過去の自分に伝えたいのは、唾液を増やすと、まとめて楽になるよ、ということです。あせらず、できることから続けていきましょう。


